プランクを始めてみたいけど正しいやり方がわからない、と感じている人は多いです。プランクはシンプルなエクササイズですが、正しいフォームや方法でできなければ効果が半減します。この記事ではプランクの基本から正しいやり方、効果を高めるコツ、メリットまで詳しく解説します。
記事を読めば、初心者でも安心してプランクを始めることが可能です。プランクを正しく実践すれば基礎代謝が上がり、ウエストシェイプや姿勢を整えるためにも役立ちます。
プランクの基礎知識
プランクの基礎知識について詳しく解説します。
プランクの目的
プランクの目的は体幹強化です。体幹とは腹筋や背筋などのインナーマッスルを指し、インナーマッスルを鍛えると全身バランスが向上します。全身バランスや筋力アップにより、健康面でも以下のとおり多くのメリットが得られます。
- 姿勢の改善:強い体幹は姿勢を良くし、日常生活や運動時の体の動きをスムーズにする
- 怪我の予防:体幹が安定すると、運動時に体に過剰な負担がかかりにくくなる
- 基礎代謝の向上:体幹を鍛えると筋肉量が増え、基礎代謝が高まる
プランクは自分の体重で負荷を与える自重トレーニングで、特別な器具は必要ありません。どこでも簡単にできて、腰痛や姿勢改善にも効果的です。全身のバランスが整うため動作がスムーズになり、健康的な体づくりに役立ちます。
鍛えられる主な筋肉
プランクの魅力は、複数の筋肉を同時に鍛えられる点です。プランクにより全身の筋力バランスが整えられ、体の安定性が向上します。プランクでは、以下の筋肉を鍛えられます。
- 腹直筋:お腹の前面に位置し、シックスパックと呼ばれる筋肉
- 腹斜筋:お腹の側面にあり、体をひねる動作に重要な役割を果たす筋肉
- 腸腰筋:骨盤から大腿骨にかけて位置し、脚を持ち上げる動作に関与する筋肉
- 多裂筋:背骨を支える小さな筋肉で、姿勢維持に不可欠な筋肉
- 広背筋:背中の広い範囲を覆っており、背筋力を強化する筋肉
- 大殿筋:お尻の表層にあり、ヒップアップ効果が期待できる筋肉
- 大腿四頭筋:太ももの前側に位置し、脚全体の強化に役立つ筋肉
- ハムストリングス:太ももの裏側にあり、膝を曲げる動作に関わる筋肉
プランクで筋肉をバランスよく鍛えると、体幹の安定や姿勢の改善、全身の筋力アップが可能です。
プランクの正しいやり方
正しいフォームでプランクを実施すると、目的とする筋肉にしっかりと刺激を与えられます。初心者は20〜30秒のキープを目標にしましょう。以下4つのプランクのやり方を解説します。
- ノーマルプランク
- サイドプランク
- 膝つきプランク
- 片足プランク
ノーマルプランク
ノーマルプランクは、全身の筋肉をバランスよく鍛える基本的なエクササイズです。腹筋とお尻の筋肉の強化に効果があります。ノーマルプランクの方法は以下のとおりです。
- 両肘を床について肩幅に開く
- つま先を立てて体を一直線に保つ
- 30秒から1分程度を目安にキープする
ノーマルプランクでは、お尻を上下に動かさず、体をまっすぐに保ちます。腹筋とお尻の筋肉に力を入れ、頭からかかとまでが一直線になるように意識してください。呼吸を止めず、リラックスして行いましょう。
サイドプランク
サイドプランクは、体幹や側腹部を効果的に鍛えるエクササイズです。腹斜筋や大腿筋、広背筋などの筋肉に効果があります。サイドプランクで鍛えられる筋肉の強化は、全身のバランス能力を向上させるために重要です。サイドプランクのやり方は以下のとおりです。
- 体を横にして肘をつき、体を一直線にする
- 肘は肩の真下に配置する
- 足を揃えて伸ばす
- 反対の腕は腰につけるか、上に伸ばす
- 30秒から1分程度キープする
- 反対側も同様に行う
サイドプランクでは腰が落ちないように注意しましょう。目線は前方または上方に向け、お腹とお尻に力を入れて、呼吸を止めずに姿勢を維持します。ポーズが崩れたら無理をせずに休みましょう。ポイントを守れば、サイドプランクを安全かつ効果的に行えます。
膝つきプランク
膝つきプランクは、初心者にもおすすめのエクササイズです。膝つきプランクは、両肘と両膝を地面につけて行うため、体全体を支える負担を軽減しつつ効果的なトレーニングが可能です。膝つきプランクは体幹部の筋肉を鍛えやすく、腹筋や背筋を意識すると体幹強化に役立ちます。
腰を反らさないように注意し、呼吸を止めずに行いましょう。初心者でも取り組みやすく、体幹強化を目指す方に最適です。膝つきプランクは以下の方法で行います。
- 両肘と両膝を地面につける
- 両肘は肩の真下に配置する
- 頭から膝までが一直線の姿勢を保つ
片足プランク
片足プランクは、ノーマルプランクをより強度の高いエクササイズです。片足を持ち上げてバランスを保つため難易度が高く、体幹や脚の筋肉により多くの負荷がかかります。片足プランクの方法は以下のとおりです。
- 両肘を床について肩幅に開く
- 両足を後ろに伸ばす
- 片足を床から持ち上げる
- もう一方の足で体を支える
- 数秒間キープする
- 足を交互に持ち上げる
腰が下がらないように体幹をしっかりと引き締め、呼吸を止めずに行いましょう。
プランクの効果を高めるやり方
プランクの効果を高めるためのポイントは以下のとおりです。
- トレーニング用マットを使用する
- 腹筋や全身に力を入れる
- 正しいフォームを保つ
- 無理せず継続する
- 呼吸を止めずに行う
トレーニング用マットを使用する
トレーニング用マットを使用すると、床との摩擦などによる関節や皮膚への負担が軽減できます。体の痛みや不快感を和らげるためにも効果的です。余分な力を入れる必要がなくなり、効率的にエクササイズできるため、トレーニングにより集中できます。滑りにくい素材のマットを選ぶと安全性が向上する上、安定した姿勢を保ちやすいです。
マットは衝撃を吸収するため、関節保護の役割も果たします。長時間のプランクや動きの多いエクササイズでは欠かせません。快適なトレーニング環境を保ち、継続のモチベーション維持にも役立ちます。トレーニングの継続は、効果を最大化させるために重要です。
腹筋や全身に力を入れる
全身の筋肉を使うと体の安定性が増し、特定の部位だけでなく全身の筋肉を均等に鍛えられます。プランクは、以下のとおり各部位の筋肉に効果的です。
- 腹筋:体幹の安定性が向上
- お尻の筋肉:下半身の安定
- 背中の筋肉:正しい姿勢
- 足の筋肉:全身のバランス調整
- 腕と肩の筋肉:上半身の筋肉群への効果的な刺激
- 首の位置:全身のバランスのさらなる向上
正しいフォームを保つ
プランクで正しいフォームを保つと筋肉に適切な負荷がかかり、効率的に鍛えられます。フォームが崩れると効果が半減するだけでなく、怪我のリスクも高まります。正しいフォームのために意識するべきポイントは以下のとおりです。
- 頭からかかとまで一直線にする
- 顎を引いて首を伸ばす
- 肩甲骨を寄せて胸を張る
- 腰を反らずに腹筋に力を入れ、腰への負担を軽減する
- 両肘は肩の真下に置く
- 手のひらを地面にしっかりつける
- 足は肩幅程度に開く
- つま先で体重を支える
- 呼吸を止めずに行う
- 鏡でフォームを確認する
無理せず継続する
プランクを無理なく続けるために、自分のペースを守りましょう。最初は30秒間のプランクを目指し、徐々に時間を延ばします。疲れを感じたら無理をせずに休んでください。毎日やる必要はなく、定期的な継続によって効果を実感できます。
目標を設定して、楽しみながらやると継続しやすいです。友達や家族と一緒に励ましながら実践しすれば、モチベーション維持にも効果的です。
成果を記録して自分の成長を確認すると、達成感を感じやすくなります。無理せず楽しみながら続けるとプランクを習慣化できます。
呼吸を止めずに行う
トレーニングに集中すると呼吸が止まりがちです。自然な呼吸を心がけましょう。酸素が全身に行き渡ると筋肉がリラックスして動きやすくなり、フォームも安定します。深い呼吸を意識すると、プランクの効果アップも期待できます。
呼吸を止めると筋肉が固まりやすく、トレーニングの効果も十分に得られません。血圧が上がりやすくなり、体への負担も増加します。自然な呼吸で心拍数を安定させ、トレーニングの質を向上させましょう。
プランクをするメリット
プランクで得られるメリットは以下のとおりです。
- 基礎代謝が上がる
- ウエストが細くなる
- 体が安定して転びにくくなる
- 腰痛や肩こりが改善する
- 姿勢が改善する
基礎代謝が上がる
プランクを続けて筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、エネルギー消費量が増加します。基礎代謝が高いと脂肪燃焼が促進され、日常生活でもカロリーを消費しやすくなるため、ダイエット効果が期待できます。プランクは全身の筋肉を効率的に鍛えられるため、筋肉量の増量に有効です。
ウエストが細くなる
プランクは腹筋と体幹を強化するエクササイズです。腹筋が引き締まり、ウエストが細くなります。内臓脂肪の燃焼が促進されるため、お腹周りの脂肪を落とすためにも効果的です。筋肉量の増加で基礎代謝が上がるため、長期的なウエストシェイプ効果を期待できます。
食事管理と併用すると、効果がより高まります。健康的な食事で、プランクの効果を最大限に引き出しましょう。短期的な結果を求めずに、長期的に継続する心がけが重要です。無理をせずに継続してください。
プランクを日常的に取り入れると、ストレス解消やホルモンバランスの改善など、他の健康効果も得られます。1日1分のプランクを継続するだけで効果を実感できる場合もあるので、是非取り組んでみてください。
体が安定して転びにくくなる
プランクを継続すると、日常生活やスポーツなどの動きが安定し、転びにくくなります。高齢者や運動不足の方には大きなメリットです。プランクによって以下の効果が得られます。
- 体幹が強化され、バランス能力が向上する
- 姿勢が安定し、不意の動きにも対応しやすくなる
- 筋持久力が向上し、長時間の活動にも耐えられる体になる
- 足腰の筋肉が鍛えられ、踏ん張りが効きやすくなる
- 筋肉の連動性が高まり、微細な動きに対応できるようになる
腰痛や肩こりが改善する
プランクは以下のとおり腰痛や肩こり解消にも効果的です。
- 体幹強化により腰痛の予防と改善ができる
- 肩甲骨周りの筋肉が鍛えられ、肩こりを解消する
- 血行が良くなり、筋肉の緊張がほぐれる
- バランス感覚向上により、無駄な力を使わずに運動できる
プランクは誰でも簡単に始められます。日常生活に取り入れて痛みのない快適な生活を実現しましょう。
姿勢が改善する
プランクは体幹だけでなく背中や肩の筋肉も鍛えられるため、姿勢が改善します。姿勢が良くなると、コアマッスルが強化され、体幹が安定します。背筋と腹筋のバランスが取れるため、骨盤の位置調整が可能です。
プランクの継続で自然に背筋が伸び、猫背が改善されます。正しい姿勢は見た目にも良い影響を与えます。呼吸も深くなり、長時間の立ち仕事や座り仕事での疲れも軽減可能です。
姿勢改善の重要性を理解して、日常的にプランクを取り入れましょう。
【レベル別】プランクの効果的な時間と回数
プランクの効果的な時間と回数についてレベル別に詳しく解説します。
初心者向けの時間と回数
初心者は無理なく始められるようにプランクの時間と回数を設定しましょう。最初は1日1回からスタートします。1セットの時間は10秒から20秒程度にすると負担が少なく続けやすいです。最初の1週間は毎日行い、体が慣れてきたら1日おきに変更しましょう。
最初は10秒から始めて、1週間後は20秒など、段階的に時間を延ばして最大1分程度を目指すと効果的です。初心者のうちは特に正しいフォームを重視しましょう。痛みが出たらすぐに中止してください。他のダイエットや筋力向上のエクササイズと組み合わせることで、より効果を実感できます。
中級者向けの時間と回数
プランクに慣れてきた中級者は、負荷を増やすと効果的です。プランク1分間を1セットとして、1日に2〜3セット行いましょう。週に4〜5回の頻度で実施すると、筋力や持久力がより向上します。中級者は、呼吸を止めずに腹筋や全身の筋肉を意識的に使うよう心がけましょう。
1分間のプランクにより筋肉に十分な負荷がかかり、効果的なトレーニングが可能です。ノーマルプランクやサイドプランクを組み合わせると、腹筋だけでなく全身の筋力強化に役立ちます。1日の合計トレーニング時間は3〜4分がおすすめです。
セット間の休憩として30秒程度の適切なインターバルを設けると、筋肉の回復と次のセットへの準備が整います。
上級者向けの時間と回数
上級者はさらなる挑戦が必要です。片足を上げたり重りを持ったりして、筋力とバランス感覚をより高めましょう。高い負荷と持続時間が求められるため、1セット3分以上を目指してください。筋力と持久力を最大限に鍛えられます。
合計時間を10分以上に設定すると、より効果的です。3分以上のプランクを1日3〜5セット行い、トレーニング効果を持続させます。毎日もしくは1日おきのプランクで、筋肉の修復と成長促進が可能です。HIIT(高強度インターバルトレーニング)と組み合わせると、脂肪燃焼効果が増し、全身の引き締めに役立ちます。
上級者はプランクのバリエーションも取り入れてください。ノーマルプランクだけでなく、サイドプランクや片足プランクなどを組み合わせると、より多くの筋肉を刺激します。バランスの良い筋力アップを目指しましょう。
» 効果的な筋トレメニューを解説
まとめ
プランクは全身を鍛えるための効果的なトレーニング方法です。呼吸を止めずに行ってください。トレーニング用マットなどを活用し、効果的にプランクを取り入れましょう。以下のとおりさまざまなメリットがあります。
- 基礎代謝が上がる
- ウエストが細くなる
- 体が安定して転びにくくなる
- 腰痛や肩こりが改善する
- 姿勢が改善する
自分のレベルに合わせて、時間や回数を調整して取り組みましょう。正しいフォームと適切な時間を守り、無理せず継続すると効果的です。